7月4日に開かれた勉強会「日本人の栄養所要量策定の使い方――その方向性と課 題」と題する佐々木先生のお話は、私が予想していた栄養所要量の細かな数値を云々するものではなく、もっと大きな枠組みで、所要量というものの概念、数値策定の背景、個人個人がどう使っていけばよいかの方向を提示するものでした。
佐々木先生は 国立健康・栄養研究所の栄養所要量策定企画・運営担当リーダー。
現在は第6次改定 「栄養所容量」が使われているが、第7次では大幅な、むしろ基本概念自体が変化するのではないか。現在の「所要量」は画に描いた餅、使い方が難しいことが、「栄養所要量」を無意味なものにしている。今後はDietary Reference Intakes(食事摂取基準)として複数の摂取基準で提示されなければならないし、その基準は確率論的アプローチによって算出されるべきだ。なによりも日本人の食文化に根ざした、現実に即した栄養所要量であるべきで、それには疫学的な考えを取り入れ、予防(健康障害のリスク、生活習慣病の予防の両面から)を目的として「適正摂取範囲」を参考にするのが、これからの考え方であろう。そしてあくまでも範囲だから、どのような食
スタイルをとるかは、個人が決める時代となる.…人、個人に眼を向けた栄養学をと強調されていたように思います。
ところであなたは、自分の摂取量、どんな食べ方を しているか、はたして知っていますか?の最後の問いかけに心が残りました。
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