食をテーマに情報発信している記者、編集者からなる「食生活ジャーナリストの会」(畑中三応子代表幹事、会員数約130人)は16日、「2022年食の十大ニュース」をまとめ、公表しました。1位には「歴史的円安などで食品値上げラッシュ」が選ばれました。
食品原料、燃料、肥料や飼料などの価格高騰に加えて、歴史的な円安の影響もあり、食品値上げが相次いだ年でした。2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は、世界の食料事情に深刻な打撃を与え、日本においても食料安全保障の問題がクローズアップされました。
また、アサリの産地偽装問題では、原産地表示の「長いところルール」が厳格化されることに。食品添加物の不使用表示ガイドラインは、今後、消費者の誤認を招く「無添加」などの表示を企業が見直す際のメルクマールとなるものです。「てまえどり」は新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれた言葉。だれにでもできる食品ロス削減への取り組みとして、浸透しつつあります。
食の十大ニュースの順位は以下の通りです。
① 歴史的円安などで食品値上げラッシュ
② ウクライナ侵攻による食料安保問題
③ 熊本県でアサリの産地偽装
④ 食品添加物の不使用表示ガイドライン策定
⑤ 食品ロス削減をめざす「てまえどり」キャンペーン
⑥ 代替タンパクなどフードテック活況が続く
⑦ 回転すしチェーンおとり広告問題
⑧ アニサキス食中毒4年連続最多
⑨ GI登録をめぐる八丁みそ論争
⑩ 冷凍食品の多様化と人気拡大
十大ニュースの選考基準は▽会員の投票数▽各種メディアのニュースに登場した頻度▽歴史的観点から見たニュースの価値・重要性――の3点です。