6月に施行された改正食料・農業・農村基本法では、新たに「食料安全保障の確保」を基本理念に加えました。その定義は、「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態」としています。
現在は理念とはほど遠い状況です。食品の価格高騰が生活を圧迫し、フードバンクや子ども食堂などの食料支援が各地で拡大。一方、農村部では、経費を下回るほどの低い生産者価格に、「これでは食べていけない」の声が上がります。食べ物が十分あるはずの日本で、「食べられない」悩みが深まっています。
食と資本主義経済の歴史を研究している京都橘大学経済学部の平賀緑・准教授はしかし、これを「資本主義に組み込まれた食料システムとしては当然の結果」と言います。いったい、何が起きているのでしょうか。平賀さんに食べものから現代社会を読み解いていただきます。
【講師プロフィール】
平賀 緑(ひらが みどり)
京都橘大学 経済学部 准教授、立命館大学 BKC社系研究機構客員協力研究員
広島出身。1994年に国際基督教大学卒業後、香港中文大学へ留学。香港と日本において新聞社、金融機関、有機農業関連企業などに勤めながら、1997年からは手づくり企画「ジャーニー・トゥ・フォーエバー」共同代表として、食・農・環境問題に取り組む市民活動を企画運営した。2011年に大学院へ移り、ロンドン市立大学修士(食料栄養政策)、京都大学博士(経済学)を取得。食と資本主義の歴史、植物油を中心とした食の政治経済を研究している。国際社会学会 農業食料社会学部会(ISA RC40)東アジア地域代表理事。AMネット、使い捨て時代を考える会、環境市民、西日本アグロエコロジー協会、ミュニシパリズム京都などの市民活動にも参加。著書に『食べものから学ぶ現代社会―私たちを動かす資本主義のカラクリ』(岩波ジュニア新書、2024年)、『食べものから学ぶ世界史―人も自然も壊さない経済とは?』(岩波ジュニア新書、2021年)、『植物油の政治経済学―大豆と油から考える資本主義的食料システム』(昭和堂、2019年)。
《開催概要》———————————————————
- 演 題
- マチでもムラでも「食べられない」 現代日本の食料政策とは?
- 日 時
- 2024年8月26日(月)19時~20時30分(18時45分より開場)
- 場 所
- 日比谷図書文化館4Fスタジオプラス小ホール
- (千代田区日比谷公園1-4/TEL:03-3502-3340)
- *オンライン会議(ZOOM)も同時開催します。
- 講 師
- 平賀 緑/京都橘大学 経済学部 准教授、立命館大学 BKC社系研究機構客員協力研究員
- 司会進行
- 大村 美香(JFJ幹事)
- 参加費/申込
- JFJ会員・学生:無料 ➡ 申込フォーム
- 非会員1,000円 ➡ Peatixにて参加費を徴収
- ◆非会員の方でPeatix以外のお申込みをご希望の場合はコチラから
- 定 員
- 50人(@会場)
- 100人(@オンライン:ZOOM)
- お知らせ
- *お申込み完了後、 開催当日までに申込登録されたメールアドレスあてに
Zoom会議への入室用URL(会議ID、パスワード)をお送りします。
開催前日までに届かない場合は、JFJ事務局にメールでお問い合わせください。
メールアドレスの入力ミスが増えております。ご注意ください。
なお、必ずJFJ事務局のメールアドレス(info@jfj-net.com)を「連絡先」に
ご登録ください(弊会からのメールが拒絶される場合があります)。
*事前参加登録いただいた皆様には、後日YouTube動画を限定配信いたします。
(不具合で視聴できなかった方、急遽欠席になった場合も御覧いただけます) - お問い合わせ
- 食生活ジャーナリストの会(JFJ)事務局
〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1
東京大学農学部フードサイエンス棟405-1号室 SFSS内
携帯:090-5002-6961
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