食関連情報を発信する記者、編集者からなる「食生活ジャーナリストの会」(畑中三応子代表幹事、会員数約130名)は「2024年食の十大ニュース」をまとめ、18日に発表しました。1位に選ばれたニュースは、「紅麹サプリで健康被害」でした。
3月末、小林製薬が製造・販売した機能性表示食品の紅麹関連製品による、死者5人を含む健康被害の発生が報告されました。この件がきっかけとなり、GMP(製造管理および品質管理の基準)の義務化に繋がりました。サプリメント形状の機能性表示食品を対象に、2026年9月から施行される予定です。
また、夏には店頭に出回るコメが品薄となり、「令和の米騒動」とも呼ばれる事態に。コメの価格も高騰しました。円安の影響からその他の食品値上げラッシュも重なって家計を圧迫し、エンゲル係数の上昇に拍車をかけました。
このほか、農薬の「発がん性」評価を巡り、国際的な機関の不正を調査報道で明らかにしたイギリス人ジャーナリストが「第8回食の新潟国際賞」を受賞したニュースや、野菜摂取量が2001年以降最少値になったニュースなどが次点となりました。
食の十大ニュースの順位は以下の通りです。
① 紅麹サプリで健康被害
② ”令和の米騒動”発生、米価高騰
③ 伝統的酒造り、ユネスコ無形文化遺産に
④ 今年も続く食品の値上げ、エンゲル係数も上昇
⑤ 厚生労働省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」公表
⑥ おにぎりブーム続き、全国で専門店増える
⑦ 食料・農業・農村基本法改正、食料安保が基本理念に
⑧ サプリメント形状の機能性表示食品、GMP義務化へ
⑨ 健康日本21(第三次)、果物の1日摂取量目標値を200gに
⑩ 能登地震、水産業などに打撃
十大ニュースの選考基準は▽会員の投票数▽各種メディアのニュースに登場した頻度▽歴史的価値から見たニュースの価値・重要性 の3点です。