「第18回銚子きんめだいまつり参加レポート」の報告

・2012年7月15日(日)
・主催:銚子市漁業協同組合きんめだいまつり実行委員会
・協力:銚子市・銚子市観光協会・すし商組合・ヱビスビール
・開催場所:銚子マリーナ特設会場

まとめ:木村滋子

●「銚子つりきんめ」のブランド発信

 九州に爆発的な豪雨をもたらした梅雨も明け、さわやかな晴天に恵まれた7月15日、銚子マリーナにて「第18回きんめだいまつり」が開催された。昨年は、東日本大震災の影響で9月に延期され、イオン銚子ショッピングセンターでの開催となったため、このマリーナでの開催は2年ぶりである。会場には潮風が爽やかに吹き抜け、体感温度は都心より5℃くらいは低めに感じられた。 
 きんめだいまつりの一番の目玉は、脂の乗った獲れたてのきんめだいの特売である。これを目当てに、県内外から毎年約3万人がつめかけるという。生は2尾までと制限つきだが、急速冷凍されたものは好きなだけ購入できるとあって、自家用車で来て大量に購入していく常連客も少なくない。
 今回のまつりでは、この“千葉ブランド水産物第一号”にも認定されている“銚子つりきんめ”の“極選”“極上”の味と品質、その舞台裏の厳格な資源管理のピーアールに、特に力を注いでいるようだ。
 6月14日に都内で開催された「“銚子つりきんめ”お披露目会」に続きご案内を頂き、JFJから7名(会員・幹事・事務局を含む)が参加した。

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●「刺身」から「アラ汁」まで旨味はすべて逃さず頂く

 銚子つりきんめのおいしい食べ方の提案として、今年も、超人シェフ倶楽部の3シェフによるオリジナル料理の実演と試食会が行われた。「それぞれ250食以上準備されていますので皆さんの分は十分あります。ご安心ください。」そんな案内も耳に入らぬのか、皆、一目散にお目当てのシェフの試食の列に並ぶ。250×3=750食の試食が瞬く間に姿を消した。
 超人シェフたちも銚子つりきんめの味の素晴らしさには舌を巻く。「この味を活かすには余計なことはしないのが一番」「軽く塩をすれば旨味が引き出される」「アラ汁はすばらしくうまい」。3シェフそれぞれに “脂がのっているのにしっかり身がしまっている”という“銚子つりきんめ”の特徴を存分に活かした逸品を披露した。

●資源保護の観点

 つりきんめが“千葉ブランド水産物第一号”に認知された背景には、その味と品質の高さだけでなく、きんめ研究会が15年前から取り組んできた資源保護の取り組みがあった。この漁場できんめ漁ができるのは40隻のみ。船団は10隻ずつ4組に編成され、漁に出る順番や漁場が話し合いで決められる。釣糸の本数は抜き打ちでチェックされるが、違反はまだ一度も見つかっていないという。一尾ずつ丁寧に吊り上げられたきんめは、網にかかったものとは違いキズがない。味の違いは歴然だ。
 こうした資源保護の取り組みは地元の銚子漁協・きんめ研究会の誇りだ。
「黒潮と親潮が出会うこの銚子沖の海が“極選”“極上”のつりきんめを育んでいる。自分たちの手でその資源を守りたい。」今年も、そんな気概があふれる熱い“きんめだい祭り”であった。

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